【楽団鹿殺しについて】
楽団を主役にした物語。
彼らにしか出来ない表現方法がある。
丸尾丸一郎
昨年10月、劇団鹿殺し座長・演出家の菜月チョビが文化庁 新進芸術家海外派遣制度で1年間のカナダ留学へ旅立ち、劇団鹿殺しは初めての充電期間に入りました。
充電にも様々な方法があり、インプットに時間を費やすのも一手だと思うのですが、僕は劇団に捉われない舞台作りをする方法を選びました。
1月に上演したOFFICE SHIKA ×Cocco「ジルゼの事情」に続くのが、「楽団鹿殺し」です。
劇団鹿殺しの舞台に度々登場する楽団、劇団鹿殺しの役者であり演奏者であるからこそ、彼らにしか出来ない表現方法があると考えたのです。
彼らを主役にした物語を作り、生楽器の音が響く小劇場で、音楽と台詞と物語が三位一体となって奏でる「喇叭道中音栗毛(らっぱどうちゅうおとくりげ)」、是非お楽しみ下さい。
【喇叭道中音栗毛とは?】
仲間、夢、愛、でも現実。
「楽団鹿殺し」の今を描き、どこまでも突き抜けるようなお話。
「ジルゼの事情」は、古典バレエの名作「ジゼル」を土台に新しい物語を作ったのですが、その際に物語を作り直すという作業に面白味を感じたのです。
「楽団鹿殺し」に用意した古典は、十返舎一九「東海道中膝栗毛」。有名なやじさんときたさんがお伊勢参りに向かうというエピソードを、「楽団鹿殺し」メンバーの心と音楽が乗るような設定と物語に生まれ変わらせました。
1970年、仕事にも夢にも取り残されたフーテンたちが、昔の仲間である「教授」の自殺を止めるべく伊勢へ向かう。
仲間、夢、愛、でも現実。「楽団鹿殺し」の今を描き、どこまでも突き抜けるようなお話です。
【ゲスト二名について】
珍獣二名を迎え、
歌に演奏に芝居、ロクでなしが珍道中を繰り広げる。
「楽団鹿殺し」のゲストは、変態系ロックバンド「巨乳まんだら王国」のボーカル・教祖イコマノリユキさんとメトロファルスのボーカル・伊藤ヨタロウさんです。
教祖は劇団☆新感線「五右衛門シリーズ」にも出演する歌い手ですが、台詞を覚えられないという特性があり、注目してください。
ヨタロウさんはバンド「メトロファルス」のボーカルとして知られていますが、同時に松尾スズキさん・ケラさんの舞台も手掛ける作曲家でもあります。一方、俳優としてのヨタロウさんは僕にとって「喇叭道中音栗毛」の舞台設定である1970年のフーテンを体現できる浮世離れした人でもあります。
この珍獣二名を迎え、歌に演奏に芝居、ロクでなしが珍道中を繰り広げます。
教祖イコマノリユキ「巨乳まんだら王国。」公式サイト
伊藤ヨタロウ「メトロファルス」公式サイト