STORY
元美容師の楠瀬共生(くすせともいき)は、
父の遺体を運んでいる。
金策、警察から逃げて、口から出てくるのは、
幼い時に自分を捨てた父への愚痴ばかり。
「俺の人生がうまく行かないのはお前のせいだ」
共生は血を憎んでいる。
携帯ラジオから流れる父の声が
共生を異世界へと誘う。
1978年、
「東京ロッカーズ」として生きた父、
共一(きょういち)。
太平洋戦争、
裏切者と人殺しのレッテルを張られた文筆家の祖父、
共吾(きょうご)。
戊辰戦争、
生き延びてしまった若き侍の祖祖父、暁共(あきとも)。
血の繋がりを知った共生は、
初めて自らのために鋏を持つ。
この物語は血を辿る、
男たちの生き様を巡る物語である。